種から育てるトマト作り
発芽適温は25〜30度と高温なので2〜3月の種まきは室内で加温して発芽温度を保つ必要があります。
定植までに必要な日数は種まきから約60日かかるので、暖地では2月に種をまくと4月の植え付けになります。
発芽に要する日数は3〜6日で特別な加温設備は必要でなく、風呂の残り湯や飲料用のステンレスボトルなどで保温します。
種まきに使う培養土はさし芽用土や焼土などの加熱処理したものを用いることで発芽後に発生する根腐病を防ぐことができます。
容器で発芽させる方法
発芽に使う容器は水がこぼれない容器であれば、金属でもプラスチックでも何でも利用できます。
容器の底にはテッシュペーパーをひいて水分を含ませた状態にしてから、種をテッシュペーパーの上に並べます。
テッシュペーパーに加える水分量は種子が浮かんで動かない程度に調整する必要があります。
種子を並べた容器はアルミ箔で多い、さらに水分が蒸発しないようにビニール袋に入れて密閉します。
夜間は浴槽で保温しますが、日中は気温が上がりやすい窓際に置いて管理すれば、3〜4日で発芽します。
お湯の温度は人が入浴する温度では高すぎるので、ぬるすぎるくらいのお湯に容器を浮かべて浴槽のふたを閉めて保温します。
発芽した種子は根が伸びすぎて徒長苗にならないうちに、根が2cmくらい伸びたら種子が隠れる程度に覆土します。
覆土が厚過ぎると発芽した種子が地表面に伸びてこなくなることがあるのでごく薄く覆土するようにします。
直播で発芽させる方法
種はポリポットやセルトレイに撒き、種子が隠れるくらい覆土したら透明度の高い容器に並べます。
夜間の管理や日中の管理は容器で発芽させる方法と同じですが、発芽までの日数が5〜6日かかります。
ただし、種が高温にさらされて発芽しなくなる可能性は低く、容器で発芽させるより安全な方法です。
植え替えのタイミング
セルトレイや9cmのポリポットに種まきした苗が2〜3枚の大きさになったら同じセルトレイやポリポットに植え替えします。
3枚目の本葉が伸び始めたタイミングで植え替えますが、根のまわりの土をできる限り崩さないようにします。
植え替えるポリポットの大きさは直径9cmのサイズが適しており、大きいポリポットでは草勢が強くなり花芽が付くのが遅れてしまいます。
ミニトマトは1袋で8粒ほどが同封されているので、発芽率80%であれば1袋から5〜6株の苗ができる計算になります。
理想的な定植苗は本葉7〜8枚で花芽が咲き始めた状態ですが、花芽が付いていない苗は「つるボケ」になりやすいので植え急ぎに注意しましょう。
トマトの発芽条件
トマトは発芽適温が25〜30℃と高温ですが、20℃以上が保てるようであれば5日ほどで発芽します。
発芽までの日数は積算温度が100℃になるころなので、20℃であれば5日ほどかかることになります。
トマトは嫌光性で発芽に光がないほうが良いのですが、種が小さいので種子が隠れるくらいの覆土にします。
トマトの種子は3年が寿命とされていますが、保存する場合は乾燥剤を入れて高温にならない場所で保管します。
発芽率は通常85%以上が保証されていますが、未開封の種子でも有効期限が切れたものは使わないほうが良いでしょう。
画像で見る発芽後の生育状況
種まきから1週間ほどで双葉が伸びてきます
種まきから3週間で(本葉2〜3枚)植え替えます
種まきから1か月で本葉4〜5枚の大きさになりました
種まきから45日で本葉7枚、もうすぐ花芽が伸びてきます
種まきから60日で本葉9〜10枚、8〜9節に花芽が見えるようになりました